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by chirimendonnya
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『パーラ』上下  ラルフ・イーザウ著

あらすじ:
パーラはシレンチアという町に住む元気な女の子。ある日、仲良しのおじいさんガスパーレがしゃべれないどころか言葉を全く理解できないという奇病にかかってしまう。豊かな言葉を持つ語り部だったのに、なぜ?彼を皮切りに次々と言葉を失う病にかかる人が増える一方で、町では正体不明の”ジット”という男が存在感を増していく。住民ほとんどがジットを崇める中、パーラはただ一人謎に立ち向かう。

去年の夏くらいに出た上下2巻組、合計約550ページのファンタジー。ちょっと『モモ』を思い出させる話しです。『モモ』で奪われるのは時間ですが、この話では言葉。どちらも日常生活でそんなに意識はしないけれど、大事なものです。で、もちろん話の中では言葉の大切さを訴えかけていて、特に上巻はそのメッセージが強く感じられました。ちょっと耳が痛いような居心地が悪いような気分になりました。人々がよりメディアに乗っかかっていく様子がかなりストレートに批判的に描かれているからです。下巻になると、豊かなイメージと謎解きが中心になり、かえって素直に言葉の力を感じることができました。言葉って本当に素晴らしいけれど、同時に恐ろしいものでもあるということを、改めて考えさせられました。
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by chirimendonnya | 2005-01-05 10:48 | ファンタジー