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by chirimendonnya
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『九年目の魔法』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ     創元推理文庫

あらすじ:
大学生のポーリーは、ある日自分の過去の記憶に違和感を感じる。そこで、分岐点と思われる10歳の頃の出来事から記憶をたどり始める。

今、宮崎駿監督の映画『ハウルと動く城』の原作者として注目を集めるダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品です。徳間書店から出ている同じ作者の作品と比べて、対象年齢が高めというか複雑な構造の物語です。いかにもファンタジーというのではなく、結構現実的な話だと思いました。

途中までは特に魔法に関係するものは出てこなくて、あまりファンタジーぽくありません。お話を作るのと本を読むのが好きな少女の過去を巡る幻想的なミステリーという感じです。話の鍵を握る男性が主人公に送る本が興味深く、いい本との出会い人を育てるんだ、と素直に感じました。この男性は両親、特に母親との関係に悩んでいた彼女を救ったと思います。

そんな大事な人だったのにすっかり忘れていたなんて。しかも、取り戻したと思われた本当の記憶に基づいて行動すると、周りにおかしいと思われるなんてこんな怖いことはありません。この話は夢落ち、そんな馬鹿な、という展開が待っていて、こっちもあわてました。真相は予想外、かつファンタジーらしく、意表をつかれました。ただ、ラストが少し弱いように思い、そこが少し不満です。
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by chirimendonnya | 2005-01-24 14:48 | ファンタジー