『ルート225』藤野 千夜 理論社
2005年 02月 05日
最近、新潮社より文庫版が出ましたが、私が読んだのはピンクと黄色のポップな表紙がかわいい単行本です。それではあらすじ紹介を。
あらすじ:
中二の女の子・田中エリ子は、帰りの遅い弟のダイゴを迎えに行く。弟と一緒に帰宅しようとしたエリ子だが、どういうわけか今までいたのとは微妙に違う世界に迷い込んでしまう。なぜか電話は家に通じるのだが・・・。
新潮文庫の新刊紹介でこの本を知り、面白そうなので図書館で借りてきました。主人公のエリ子の語りで話が進みます。その語りが本当にイマドキの子という感じで、最初ちょっと読みづらく感じました。~なんですけど、とか、っていうか~じゃん、というような語りが多く登場します。でも、話が本格的に動き出す2章以降はそんなに気にならなくなりました。あと、意図したかどうかはわからないけど、主人公のキャラクターに元気でたくましい子+αの効果を出していて、だから、この世界でやって行けてるんだなーという説得力を感じました。
説得力を感じたといえば、エリ子の弟ダイゴに対する気持ちです。彼女、弟に対して結構辛口です。「(巨人の高橋由伸のグッズばっかり持っていて)キモい」、「弟じゃなかったら口きかない」など読んでてキツーイと思いつつも、わかる、わかると思って読んでいました。言うことはきついけど愛情は持ってると言うことがすごく伝わってきます。現実の兄弟関係ってこんなもんじゃないかな、と思います。すごく共感して読んでしまいました。
ストーリーは派手な展開があるわけでもすごい大冒険が待っているわけでも、主人公姉弟に特殊能力があるわけでもなく、淡々と進んでいきます。微妙な違いはあるとはいえ、そこにあるのは普通の日常なんだけど、すごく不思議な味わいがあります。いかにも面白いというわけでもないのに、次が気になってしまう話でした。どこかドラマチックな展開が待っていると思うと、軽く肩すかしを食らう作品です。特にラスト。あの最後を予想しながら読んでいた人がいたなら、私はすごいと思います。そのくらい意外な幕切れでした。
あらすじ:
中二の女の子・田中エリ子は、帰りの遅い弟のダイゴを迎えに行く。弟と一緒に帰宅しようとしたエリ子だが、どういうわけか今までいたのとは微妙に違う世界に迷い込んでしまう。なぜか電話は家に通じるのだが・・・。
新潮文庫の新刊紹介でこの本を知り、面白そうなので図書館で借りてきました。主人公のエリ子の語りで話が進みます。その語りが本当にイマドキの子という感じで、最初ちょっと読みづらく感じました。~なんですけど、とか、っていうか~じゃん、というような語りが多く登場します。でも、話が本格的に動き出す2章以降はそんなに気にならなくなりました。あと、意図したかどうかはわからないけど、主人公のキャラクターに元気でたくましい子+αの効果を出していて、だから、この世界でやって行けてるんだなーという説得力を感じました。
説得力を感じたといえば、エリ子の弟ダイゴに対する気持ちです。彼女、弟に対して結構辛口です。「(巨人の高橋由伸のグッズばっかり持っていて)キモい」、「弟じゃなかったら口きかない」など読んでてキツーイと思いつつも、わかる、わかると思って読んでいました。言うことはきついけど愛情は持ってると言うことがすごく伝わってきます。現実の兄弟関係ってこんなもんじゃないかな、と思います。すごく共感して読んでしまいました。
ストーリーは派手な展開があるわけでもすごい大冒険が待っているわけでも、主人公姉弟に特殊能力があるわけでもなく、淡々と進んでいきます。微妙な違いはあるとはいえ、そこにあるのは普通の日常なんだけど、すごく不思議な味わいがあります。いかにも面白いというわけでもないのに、次が気になってしまう話でした。どこかドラマチックな展開が待っていると思うと、軽く肩すかしを食らう作品です。特にラスト。あの最後を予想しながら読んでいた人がいたなら、私はすごいと思います。そのくらい意外な幕切れでした。
by chirimendonnya
| 2005-02-05 18:17
| ヤングアダルト