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by chirimendonnya
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ストラヴァガンザ-花の都  メアリ・ホフマン  小学館

前回の投稿から気が付けば1ヶ月以上も間が空いてしまいました。
疲れとそれによる無気力で全くの無趣味状態に陥り、かきたいことがなくなったのが原因です。
最近、気力を取り戻しつつあるので、もう少しまめに更新したいと思います。

さて、ほぼ1年に1回のペースで刊行されていた『ストラヴァガンザ』もこの”花の都”でとうとう完結です。巻を追うごとに本の厚さも増していきましたが、いつもそれに見合う面白さと読み応えがありました。最終作のこの本も700ページを超える分厚さでなかなか読みでがあります。

あらすじ:
タリア覇権獲得を目指すキミチー家のニコロ公爵。彼は自分、そして一族の権勢を世間に示すため、息子二人の結婚式を同時にしかも豪華に執り行うことを計画していた。その一方で宿命のライバルヌッチ家との争いも激化し、死者まで出る。徐々に公爵、そしてタリアに迫り来る危機。そこに新たに加わったスカイを含めた八人のストラヴァガントは集結する。


かならず何らかの閉塞感を感じている少年少女が主人公となるこのシリーズ。今回の主人公は生まれてこの方父にはあったことがなく、精神的に不安定な母を一人で支える少年スカイです。そんな彼があるきっかけでストラヴァガントとなり、異世界で父親、師匠的存在な修道士と出会ったり、現実世界での友人との関わりを通して成長していきます。

この話の中で成長するのは何もスカイだけではありません。前作『星の都』ではヒロインだったジョージアは親友との関係を通して、現代世界にやってきたファルコは二つの世界との関わりを通して一回りも二回りも成長します。

その過程の中では、特にファルコは深く悩み、激しく揺れ動き、そのために周囲の人を振り回してしまったことも度々でしたが、その心の揺れも良く描写されていたので読んでいていやな感じはしませんでした。

ストーリーの面では前2巻より大きなスケールで展開します。特に最後の200ページくらいは映画張りの大スペクタクルが展開され、読んでいて興奮しました。それでいて数々の伏線がきちんと回収され、多くの登場人物について納得できる幕切れが用意されています。あまり伏線にこだわる方ではない私も「そう来たか」と感心してしまう箇所がいくつもありました。後味の良い結末も含めて読後感の良い1冊です。
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by chirimendonnya | 2007-03-04 11:11 | ヤングアダルト