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by chirimendonnya
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洋書GRでホームズを(2)

 今日はOxford Bookwoams Stage2からホームズもの1冊とStage3からホームズのパスティーシュを1冊ご紹介します。どちらも面白く、わかりやすい英文でお勧めです。

『Sherlock Holmes Short Stories』Stage2
『まだらの紐』、『ボヘミアの醜聞』、『五つのオレンジの種』の三編を収録。特に前二つは、非常に有名なので読んだことがあるという方も多いと思います。オリジナルのすばらしさもさることながら、rewrite(これが駄目だと元が良くても面白くない)もなかなかわかりやすく、十分にストーリーの魅力が伝わりました。『まだらの紐』のじわじわくる怖さ、『ボヘミアの醜聞』の展開の面白さは何回読んでもいいものです。

『The Last Sherlock Holmes Short Stories』Stage3
 こちらはホームズのパスティーシュ。従って、作者はドイルではありません。ストーリーはホームズと切り裂きジャックの対決。ホームズが活躍した時代と切り裂きジャック事件はほぼ同じ時代なので、夢の顔合わせといえます。先が読めないスリリングなストーリー展開で、読者を飽きさせません。最後には意外なオチが待っています。
 と、なかなか魅力的な作品ですが、ホームズファン全てにお勧めかというとそうでもありません。作品の雰囲気及びホームズの人物像がオリジナルよりもダークで退廃的です。思い入れが強い人ほど違和感を持ち、特にラストには腹を立てる人もいるかもしれません。熱心なファンというよりも、面白いサスペンスを読みたい人にお勧めです。
by chirimendonnya | 2004-10-24 13:47 | 洋書