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by chirimendonnya
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ヘンリー8世と6人の妻達

『Henry Ⅷ and his six wives』Oxford Bookworms Stage2
 昨日は、エリザベス女王のまたいとこの本をご紹介しましたが、今日は女王のお父さんとその妻達(6人!)を巡るストーリー。イギリス国教会の創始者(理由は最初の妻と離婚するため)として有名なヘンリー8世と6人の妻のエピソードを、最後の妻がメイドの少女に話して聞かせるという形をとっています。穏やかで知的な女性という印象の彼女が語る話は面白く、最後まであっという間に読めてしまいます。王と妻達が織りなすドラマを楽しんでください。

 個人的には5人目の妻キャサリン・ハワードのエピソードが一番印象に残っています。若さ故の過ちを犯し、処刑されてしまった彼女。処刑寸前に王に宛てて書いた悲痛な手紙が泣かせます。

ただ、今でいうとワイドショーが好んで取り上げそうな話題ですので、その辺に嫌悪感を持つ人がいるかもしれません。内容は濃いですが、GRという性格上どうしてもページ数に制限が出てしまい、あまり政治的な背景が出てこないことも原因になりそうです。あの手の話題が嫌いな人は、注意が必要です。
ヘンリー8世と6人の妻については、日本でもたくさんの本が出版されています。この本を読み終わったら、楽しめた人もちょっとげっそりした人もどれか1冊手に取ってみてください。政治的な背景や詳しいエピソードを知ると、見方が少し変わると思います。特にある女性についてはイメージががらりと変わるかも。
by chirimendonnya | 2004-10-28 20:25 | 洋書