コメント、トラックバックについては承認制を取らせていただきます。


by chirimendonnya
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

カテゴリ:ヤングアダルト( 19 )

前回の投稿から気が付けば1ヶ月以上も間が空いてしまいました。
疲れとそれによる無気力で全くの無趣味状態に陥り、かきたいことがなくなったのが原因です。
最近、気力を取り戻しつつあるので、もう少しまめに更新したいと思います。

さて、ほぼ1年に1回のペースで刊行されていた『ストラヴァガンザ』もこの”花の都”でとうとう完結です。巻を追うごとに本の厚さも増していきましたが、いつもそれに見合う面白さと読み応えがありました。最終作のこの本も700ページを超える分厚さでなかなか読みでがあります。

あらすじ:
タリア覇権獲得を目指すキミチー家のニコロ公爵。彼は自分、そして一族の権勢を世間に示すため、息子二人の結婚式を同時にしかも豪華に執り行うことを計画していた。その一方で宿命のライバルヌッチ家との争いも激化し、死者まで出る。徐々に公爵、そしてタリアに迫り来る危機。そこに新たに加わったスカイを含めた八人のストラヴァガントは集結する。


かならず何らかの閉塞感を感じている少年少女が主人公となるこのシリーズ。今回の主人公は生まれてこの方父にはあったことがなく、精神的に不安定な母を一人で支える少年スカイです。そんな彼があるきっかけでストラヴァガントとなり、異世界で父親、師匠的存在な修道士と出会ったり、現実世界での友人との関わりを通して成長していきます。

この話の中で成長するのは何もスカイだけではありません。前作『星の都』ではヒロインだったジョージアは親友との関係を通して、現代世界にやってきたファルコは二つの世界との関わりを通して一回りも二回りも成長します。

その過程の中では、特にファルコは深く悩み、激しく揺れ動き、そのために周囲の人を振り回してしまったことも度々でしたが、その心の揺れも良く描写されていたので読んでいていやな感じはしませんでした。

ストーリーの面では前2巻より大きなスケールで展開します。特に最後の200ページくらいは映画張りの大スペクタクルが展開され、読んでいて興奮しました。それでいて数々の伏線がきちんと回収され、多くの登場人物について納得できる幕切れが用意されています。あまり伏線にこだわる方ではない私も「そう来たか」と感心してしまう箇所がいくつもありました。後味の良い結末も含めて読後感の良い1冊です。
[PR]
by chirimendonnya | 2007-03-04 11:11 | ヤングアダルト
あらすじ:
しゃらくさい都会のもやしっ子・優は突然、母と一緒にど田舎にある父の実家に引っ越すことになる。転校した先の学校は、なんと分校で同級生はたったの3人。しかもそのメンバーと来たら・・・。少人数ということもあり、クラスメイトは優をかまうが、プライドの高い彼は3人を見下すばかり。その態度のせいで忘れたかった秘密がばれてしまう。


かなり終盤まで読み進んでNHKでやっていたドラマスペシャルの原作だということに気づきました。主人公のお母さん役が天海祐希だったことと終盤の物語展開は良く覚えています。読み始めてすぐに気づかなかったのは題名を覚えていなかったのと登場人物のキャラクターの濃さが原因です。

まず主人公の優。レベルの高い私立校に通い、東大を出、一流企業に就職することを夢見、偏差値以外に興味がない、そんな夢のない夢を見る少年。彼の一人称で話が進むのですが、その口調が全くしゃらくさくていやみ。かなりの期間、あの人を見下した態度に我慢したクラスメイトの3人がすごい人格者に思えます。

その3人も何らかのコンプレックスや心のキズを抱えています。だから人の痛みがわかり、それぞれうまくやっていけるのかもしれません。三者三様、人柄になかなか魅力があります。

優にはサル呼ばわりの作ちゃん。彼は唯一の時も地元っ子で家が碁会所をやっている自称”情報通”。分校には当然最初からいます。その次にやってきたのが一見美少女、しかし実は・・の一ノ瀬ヒカル。三番目にやってきたのが大きなマスクの暗い女の子・宮下まゆ。この3人が優のクラスメイトです。

作ちゃんはいかにも田舎のガキ大将風の子だし、勉強もさっぱりなので優はぼろくそにいってるけど、いくらポリシーとはいえ、一癖もふた癖もある他の二人を受け入れられたというのはすごいことで、そういう意味では人格者といえます。

次に見た目は完璧な美少女のヒカル。家が横浜なのに分校にやってきた彼女には重大なわけがあるのですが、あくまでポジティブ、そして自分が大変なときにも気配りを忘れない(ここは優も認めている)のは、なかなか立派です。

そして最後に見るからに暗い宮下まゆ。終盤で重大な役目を果たす彼女も実は都会からやってきた子です。そしてそれには悲しい理由があります。明るく世話好きな二人のクラスメイト、そして素朴な村人に囲まれ、立ち直りつつあるようです。

キャラクターが良くできているのでわかっていても楽しめるかとは思いますが、”秘密”に最終盤まで気づかない方がより楽しめる物語です。私は本当に虚をつかれました。優は本当に寂しく、心弱い子です。でも、あの手の込んだ方法を一人でこなしていたとしたら、現実逃避している最中も案外冷静で自分のすべきことを本当はわかっていた気がします。そう思うとやっぱりせつなくなります。
[PR]
by chirimendonnya | 2006-10-22 19:40 | ヤングアダルト
あらすじ:
12歳のハイディはママ、そして隣に住むバーナデットおばさんと生活を共にしている。知的障害があって23個の言葉しか話すことのできないママと外出恐怖症のおばさんとの生活は一応不自由はないものの何となく閉塞感がある。
全く手がかりがない自分のルーツ、そしてママが話す言葉の中で唯一正体のわからない言葉soof。知りたいけど、手がかりしかない・・・。そんなある日、引き出しの奥から何枚かの写真が見つかった。それは若い頃のママやママがいたかもしれない施設の写真。俄然ハイディの好奇心がふくれあがり、そして止められなくなる。アメリカの端から端へのたいした当てのない旅におばさんは猛反対。でも、あまりの熱意にやむなく認めてくれた。絶対はずしたことのないスロットマシーンで旅費を稼ぎ、いざ出発。真実にはたどり着けるのか?


爽やかな青空の表紙が目を引く本です。
読後感も非常に爽やか。完璧なハッピーエンドではなく、少し苦さのある終わり方ではあるけれど、主人公の成長や人の温かさの感じられる良い終わり方です。ヤングアダルト向けの本ではありますが、内容は決して子供っぽくはなく少々重く考えさせられるところの多い作品でした。

外出恐怖症のおばさんと知的障害がある女性と12歳の女の子が大して不自由のない生活を送っているという冒頭を始め(この理由はやがて明かされますが)、実際にはあり得なかったり、ちょっとうまくいきすぎだという部分も所々はあります。ただ、細かいところが非常に良く描写されていて、全体的には説得力のある話になっています。特に、「嘘」についての部分。登場人物の何人かほど極端な経験でなくても、誰でも思い当たり、そしてぐっと来る場面が多いです。

そして謎の明かされる部分。種をばらすことになるのであまり詳しくはかけないけど、人と人との愛の深さに感動します。ある意味生まれ変わったハイディ、そして彼女の良き友達ザンダーの幸せを祈らずにはいられません。
[PR]
by chirimendonnya | 2006-09-17 17:53 | ヤングアダルト
あらすじ:
何となく最近学校に行っていない陽子には、ちょっとのんびり屋の弟リンがいる。二人で色々くだらない遊びをするのが、陽子の昔からの楽しみ。中でも屋根の上にのぼって歩き回るのは一番のお気に入り。そこに色々な成り行きでクラスメイトの七瀬さんとキオスクが加わることに。


主人公の性格が中学生が主人公の作品では結構ありがちな気がして、最初あまり面白くないと思いました。ちょっと斜めに構えていて周りから孤立気味で、本人にそのつもりはなくても案外ネガティブというタイプはもう食傷気味です。「理解ある大人の」母親の友人も何だか良くいるタイプ。陽子のする色々なたとえや彼女の作る料理の描写など、細かいところは面白いものの、ちょっとはずれかな?と思いながら読みました。というより、同じ作者でやっぱり主人公が女の子の『リズム』と『ゴールドフィッシュ』もいまいちだったので、相性が悪いのかも。どういうわけか男の子が主人公の話の方が自分には入って行きやすいです。

屋根登りのエピソードが具体的に出てきてから段々面白くなってきました。身近にありそうでないイベントだということと屋根を渡り歩く場面が躍動感があって素敵です。具体的な話の柱ができたせいか、このあたりから話も楽しめるようになりました。最後には主人公の陽子も七瀬さんもキオスクもほんの少し成長する、その「ほんの少し」が好きです。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-11-19 20:08 | ヤングアダルト
あらすじ:
何事にも省エネの折木奉太郎。伝統ある神山高校に入学した彼は、卒業生でもある姉の命令でやむなく古典部に入部。部室に行くと意外にもすでに入部していた生徒が・・・。彼女の名前は千反田える。不思議系で好奇心旺盛な彼女はある目的があって入部したという。やがて彼女の依頼で奉太郎は、33年前の出来事について謎解きすることになるが・・・。

登場人物の名前とヒロインの性格がちょっと狙い過ぎな感じがしたので多少いやな予感がしましたが、杞憂に終わりました。ジャンルは学園ミステリー。殺人事件も怪奇現象も起こりませんが、学校ならではの謎解きで非常に興味深く読めました。学生の頃、文集委員や新聞委員の類をよくやっていて何となく身近なストーリー展開だったというのもあるかもしれません。あまり大きな飛躍もなく、地道に手近な資料で調べて推理しているのがいいなあと思いました。

冒頭で親友に「おまえの高校生活って灰色だな」なんてからかわれている主人公ですが、鋭い推理を展開したりして、なかなか見所があります。古典部の仲間である雑学王の親友、完璧主義の元気少女、天然系お嬢様もそれぞれいい味出してるし、4人で楽しくやってるところを見ると、案外薔薇色の高校生活かもしれません。続きも読んでみたくなりました。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-08-28 20:31 | ヤングアダルト
あらすじ:
中学生時代から注目のランナーで中高一貫校に通うクールな広瀬と中学時代、本業(バスケットボール)の片手間で出た大会で注目されてスカウトされたお調子者の中沢。対照的な二人の共通点といえば「800メートルの選手」だということ。そんな二人が陸上はもちろん、恋をしたり遊んだり・・・。


私は本を選ぶときにあまり立ち読みはしなくて、タイトルと(あれば)ブックカバーのあらすじで決めます。でも、これからは最初の方をちょっとでも読むべきかなー、と思いました。それくらい、自分とは相性の悪い本でした。そして読み始めてすぐに「失敗」と思ったので、本選びはもうちょっと慎重にしようと思います。

何がいやかというと、まず主人公の一人である中沢の一人称です。お調子者というのみならず、ちゃらちゃらして下品な感じ。読み進むにつれて、「どんな環境でも結構なじめる」「誰とでも仲良くなれる」という美点が段々明らかになるし、決して悪い人ではないんだけど、最後までなじめませんでした。

それと濃厚な性描写について行けませんでした。確かにブックカバーのあらすじには他のことと並んで「恋をする」とも書いてあったけど、恋っていうよりも誰とやってどうしたこうしたという場面があまりにも多くてうんざり。恋ってそういうことだけではないと思うんだけど。体感としては主題の陸上より遙かに多くのページが割かれて、そんなことより競技の楽しさや選手としての気持ちの揺れをちゃんと書いてよ、という感じです。競技者としては主人公二人ともあまりに順調すぎだし、少々面白味に欠けます。

前半の主人公二人が800メートルの魅力について語るところと、ラスト数ページの大会のシーンは大変素晴らしかったので、ちょっともったいなく思います。要するに競技そのものについて書かれている部分は良いのです。もう少し、疾走感や躍動感を感じたかったです。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-08-28 20:01 | ヤングアダルト
3編収録の短編集。収録作品の題名は全てクラシック曲の題名になっていて作中で巧みに小道具として使われており、読み終わると聞きたくなります。どれもそんなに有名な曲ではないので、私は一曲も聴いたことはありませんでした。それでも面白かったので、知らなくても問題なし。

『子供は眠る』
いとこ同士小学校中学年から中3までの4人の少年達は、夏休みになると親戚の別荘で数日間を過ごしている。楽しいは楽しいけど、暗黙の内に決められているルールに中間の年齢の二人は、そろそろ飽き飽きし始めていて・・・。

『子供は眠る』はシューマンの『子供の情景』の中の一曲だそうです。読み終わったときに曲が一番聴きたくなるのはこの作品でした。少年達の心の動きに共感できるのはもちろん、最後すがすがしさと余韻が残る終わり方で良かったです。

『ゴッドベルク協奏曲』
不眠で悩む中学生男子。もう誰も使っていない古い音楽室でピアノを弾く同級生の少女に出会う。かたや不眠の悩みをかたや家庭の悩みを打ち明けあい、心を通わせていく二人。しかし、中学校生活も残りわずかというところで思わぬことが起き・・・。

不眠の悩みはともかく、家庭の悩みの方はぶっ飛びすぎていておかしいぞ?でも、ある意味彼女は才能あるかも。最後はちょっとじーんとしました。

『アーモンド入りチョコレートのワルツ』
ちょっと浮世離れした先生が教えるピアノ教室に通う少女。先生、そして変わり者の親友と楽しい時間を過ごしていたが、ある日先生の友人である”サティのおじさん”がやってきたことで微妙な変化が起きた。

”サティのおじさん”て、『のだめカンタービレ』という漫画に出てくる指揮者のおじさんに何となく似ていると思いました。サティはすごく変な人だと思っていたけど、子供向けのかわいい曲も色々作っていたんですね。


どの作品も登場人物が繊細すぎず、突っ走りすぎず、そこがまず良かったです。結構この年代の子供が主人公だとそのどちらかが主役であることが多く、どっちもちょっといやなので。また、そうしないことで話が限定されていないことと、どれも暖かい終わり方だったので気分良く読むことができました。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-08-20 12:18 | ヤングアダルト
あらすじ:
10歳の少年ハリーは自転車に乗っているときに10トントラックにはねられてあの世へ。しかし、家を出るとき直前に姉に言った一言がひっかかり、成仏できない。そこで、何とか思いを伝えるために150年間母親を捜し続けている少年幽霊アーサーを案内役にこの世に戻ってみるが・・・。


洋版が出している洋書カタログで表紙とあらすじを見てから、ずっと気になっていた本でした。青空をモチーフにした表紙がとても素敵なのと、死んだ少年がこの世に舞い戻るという設定が好みだったのです。

読んでみると、10歳の子供の一人称で書かれているのでところどころ子供っぽく感じる箇所はあるもののとても面白かったです。最初から最後まで大体予想できる話だと言われたらそうかもしれないけど、そのようなことを言うのは野暮だと思いました。思いを伝えるのに都合の良さそうな能力で誰でも思いつくようなものは主人公に与えられていないので、読んでいると目的が達成できるものか結構どきどきします。私は話を最初から最後まで楽しむことができました。あえて何を言えば、ラストの一部は読者に任せて欲しかったけど、ハッピーエンドなので良しとしましょう。

あえて目新しい部分をあげるとしたら、あの世の入口は万年夕焼けなのと主人公がとにかく明るくポジティブなところでしょうか。あの世は何となく薄暗い場所のような感じがするので、それなりに色を感じる場所にしているのは珍しいと思います。

生きる意味や死んだとき自分がいない世界の寂しさをあつかう作品の主人公は、もともと暗い性格だったり深刻な悩みを抱えていたりしていることが多いです。その方が意義を見出したときに見せる明るさが際だつからです。この作品のハリーはとことん明るく前向きでとても死人に思えません。だからこそ余計に物寂しく感じるところがあり、生きる意味を考えることができます。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-05-05 13:27 | ヤングアダルト
注目の児童書作家・森絵都の代表作です。

あらすじ:
「おめでとうございます!あなたは見事もう一度現世に戻るチャンスを与えられました。」
と、うさんくさいハンサムな幽霊に祝福された魂A。さらに、一定期間内に自分が犯した大罪を思い出せば、もう一度生き返るチャンスがあるという。神が定めたルールに基づき、一見平凡な家庭の冴えない少年の体を借り、目標達成を目指すことになった。しかし、彼はやる気0でガイド役を務める天使にあきれられる。

良くも悪くも非常に素直に話が展開します。まさか、そんなに予想通りに行かないよね?と思って読んでいたのに、ことごとく予想が当たってしまいました。このようなパターンの話が嫌いな人には、全くお勧めできません。逆に、いい話が読みたい、ありがちな話こそ見せ方が大事だ、と思っている人にはお勧めです。ある程度先は見えているのに、平凡な人にだってドラマはあるし、どんな人でも必ず一つは良いところがあるんだ、と思わずジーンとなってしまうところが何カ所かありました。主人公の絶妙な投げやりさとガイド役の妙な軽さも良い味出してます。明日から頑張ろうかな、と思わせてくれる作品でもあります。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-04-06 21:00 | ヤングアダルト
下の『シェイクスピアを盗め!』の続編です。前作では出番がほとんどなかったシェイクスピアも今回はかなり話に関わってきます。

あらすじ:
ペストの影がロンドンにも迫ってきた。多くの人が集まる芝居は空気感染を避けるために禁止される。少しでも稼ぐために一座は、ロンドンを出て各地で巡回公演をすることになった。だが、人数が足りないため二人の役者を補充した。一人はシェイクスピアの弟ネッド。もう一人は演技力抜群だが、性格の悪いサル。何とか準備を整えて出発した一行だが、ペストへの警戒感や役者への偏見などの問題で、なかなか思うように公演ができない。そんな中、ウィッジは手を骨折したシェイクスピアに頼まれ、台本の代筆をすることになった。さらに医者の徒弟をしていた経歴から、他の劇団員に健康相談をされたりして忙しい。おまけに演技力抜群の新入りに自分の役を次々とられ、面白くない。そんなある日、自分の父親だと名乗る男に出会うが、これが新たな頭痛の種になる。


終始明るくエネルギッシュだった前作と比べると、ペストが流行の兆しを見せ始めている今作はやや暗め。特に中盤以降はウィッジにちょっとつらい展開で、気の毒になってしまいました。

シェイクスピアが登場する作品で面白いのは、結構どの作品も違った性格付けをしていることです。ある時は快活、ある時はロマンチックで印象が一定しないミステリアスな人、シェイクスピア。この作品では、やや陰気ながらも随所に大人物らしい懐の大きさを感じさせます。ぐうたらな弟に悩まされたことは、あの髪型にも大いに影響を与えたに違いません。

すっかり劇団になじんだけれど、育ちからかイマイチ自分に自信を持ちきれないウィッジ。客観的に見ると、字が書けたり医学の知識があったりとなかなかお役立ちな存在です。この巻の終わりでは、つらい経験を乗り越えて一皮むけたように感じました。何だか弟を見守っているような気になります。
[PR]
by chirimendonnya | 2005-03-13 22:18 | ヤングアダルト