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by chirimendonnya
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第19章 婦人参政権
1908年。婦人参政権を求めて政治運動をする女性の話。進んでいると思われていたイギリスでもほんの100年くらい前は、女性に選挙権を与えるなんて論外だったんだと驚きました。主人公の気持ちはよくわかります。でも、時代、主張問わず、自分たちの考えを通すためにものを壊して騒ぎを起こすような過激な活動は賛成できません。

第20章 ロンドン大空襲
1940年。タイトル・時代からもわかるように第2次世界大戦中の話です。主人公は救急車の運転手として働く女性ヘレン。背筋をピンと伸ばして仕事をしているヘレンは素敵ですが、「結婚なんて興味ない」といいつつ、ちょっと寂しそう。

第21章 河
第1章と同じタイトル『河』。河に始まり河に帰ってきました。登場人物の一人の言葉には作者の思いが凝縮されていると思います。『自分はイギリスの歴史をそれなりに知っていると思ったけれど、実は何も知らなかった』という言葉が印象的。歴史とは本当に奥が深いものです。
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by chirimendonnya | 2005-01-29 13:17 | 小説
第16章 ラヴェンダー・ヒル
1819年から1832年が舞台。銀行家を目指すさわやかな青年を中心に急成長するシティを描く。本格的に発展し始めたシティは活気があり、活気のある企業ドラマに仕上がっています。同時に3つの話が進行しているのですが、メインとなるドラマは後味よく終わっていて、爽やかな読後感でした。残りの二つのうちサイラスとルーシーの物語は次へ続きます。

第17章 クリスタル・パレス
1851年が舞台。タイトルとなっているクリスタルパレスはロンドン大博覧会の舞台。最近では、どこでやってもお荷物扱いのこうしたイベントも、約150年前は夢いっぱい。読み手もときめくような活気と展示物です。
ストーリーはクリスタルパレスとはあまり関係ありません。前の章にも出てくるサイラスと姪の物語です。他人に蔑まれるような仕事から身を立てたサイラス。本人も娘達も上流階級として豊かな生活を送っています。しかし、彼の仕事を手伝っていた姪のルーシーは・・・。前章では親子のようだったのにさみしい結末を迎えます。と、同時に運命の残酷さ、成功者の冷たさを感じました。

第18章 カティ・サーク号
1889年が舞台。前章ではおきゃんな娘だったメアリ・アン(サイラスの末娘)も今では、落ち着きのある母親に。そして、じゃじゃ馬娘のヴァイオレットに手を焼いている。そんなある日、若い頃に胸ときめかせた男性に再会するが・・・。ラストの様子が見物です。
もう一つ、すっかり傾いた伯爵家の当主が出てきます。ひっそりと暮らすには十分な財産があるのに代々の血か、大ばくちに出る彼。そういえば、先祖にのろいがかけられていたな、と妙に納得してしまいました。
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by chirimendonnya | 2005-01-28 08:06 | 小説
今日も昨日に引き続きロンドンについて。

第13章 ロンドン大火
1665年のロンドン大火周辺の出来事。この話も前章から引き続いています。災害時はどうしようもないことがたくさんあり、やるせなさを感じました。火事と同じくらい気になるのが作中で出てくる呪い。どうしようもなく困って他人のものに手を出し、呪いを受けた男。いくら昔だといってもまさかと思ったのですが、後の話も読むとぞっとします。

第14章 セント・ポール大聖堂
1675年から1708年が舞台。セント・ポール大聖堂再建を軸に政治、宗教、思想信条がからむ読み応えのある話。アメリカ移民のメイフラワー号の話も出てきます。今までの印象では信仰心厚い聖人のような人ばかりが移民したのかと思っていましたが、実際はそうでもなかったようです。でも、その方が真実みあります。

第15章 ジン横丁
1750年が舞台。マリー・アントワネットを安っぽくしたような女性が主人公。自分の見栄えや豪華な生活のためなら、他人をどんなに踏みつけにしてもかまわないこの人が私は嫌いです。(マリー・アントワネットはなぜか嫌いではないんですが)
この話では”入れ替わり”があります。私は巻頭の系図を先に見ていたので、王子と乞食みたいな話だと思っていました。ところが、予想していた展開と全く違い、意表をつかれました。
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by chirimendonnya | 2005-01-27 08:22 | 小説
大作『ロンドン』の下巻です。今度も3章ずつ語っていきたいと思います。

第10章 ハンプトン・コート
ヘンリー8世の時代。ときたら、王の離婚→英国国教会の成立は欠かせません。王と6人の妻達の関係がスキャンダラスに語られがちですが、ここでは政治的な動きや王に従って改宗すべきか否かというようなもっと実際的なことが中心です。珍しく思うとともに信仰の問題はやっぱり難しい問題だと感じました。

第11章 グローブ座
時は変わってエリザベス朝。題名からわかるように演劇を巡る話です。芸術家気取りのすかした男がメインの一人。彼は脚本家になることにはなったのだけれど・・・。映画『恋に落ちたシェイクスピア』などとは違って厳しい結末。章の終わりは、「え、そこで終わるの?」というくらい中途半端です。それもそのはず、そのまま次章に続きます。

第12章 神の火
舞台となるのは1603年から1660年。前章からのエピソード、登場人物のほとんどにけりがつきます。あの有名なピューリタン革命が話の大きな柱。今まで点だった知識が線になったような気がします。うまく世を渡る人、厚い信仰に生きる人、王に忠実な人。一言で庶民といっても色々です。ただの気取り屋が人として成長していく(ちょっと腑に落ちないところもあるけど)のも見所の一つ。
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by chirimendonnya | 2005-01-26 17:38 | 小説

「SWIMMY」

今日初めて携帯から投稿するので心配です。ちゃんとできるんだろうか。今日のはレオ・レオニのスイミーです。色使いが美しく、何度見ても飽きません。レオ・レオニの色彩感覚は本当に素敵です。英語はわかりやすく、読んでいてストレスになるようなことはありませんでした。力の弱いものだって団結すれば負けないんだということが魚ならではのユニークな方法で示されていて、はってしつつも思わず笑顔になってしまいます。
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by chirimendonnya | 2005-01-25 22:38 | 英語の絵本
あらすじ:
大学生のポーリーは、ある日自分の過去の記憶に違和感を感じる。そこで、分岐点と思われる10歳の頃の出来事から記憶をたどり始める。

今、宮崎駿監督の映画『ハウルと動く城』の原作者として注目を集めるダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品です。徳間書店から出ている同じ作者の作品と比べて、対象年齢が高めというか複雑な構造の物語です。いかにもファンタジーというのではなく、結構現実的な話だと思いました。

途中までは特に魔法に関係するものは出てこなくて、あまりファンタジーぽくありません。お話を作るのと本を読むのが好きな少女の過去を巡る幻想的なミステリーという感じです。話の鍵を握る男性が主人公に送る本が興味深く、いい本との出会い人を育てるんだ、と素直に感じました。この男性は両親、特に母親との関係に悩んでいた彼女を救ったと思います。

そんな大事な人だったのにすっかり忘れていたなんて。しかも、取り戻したと思われた本当の記憶に基づいて行動すると、周りにおかしいと思われるなんてこんな怖いことはありません。この話は夢落ち、そんな馬鹿な、という展開が待っていて、こっちもあわてました。真相は予想外、かつファンタジーらしく、意表をつかれました。ただ、ラストが少し弱いように思い、そこが少し不満です。
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by chirimendonnya | 2005-01-24 14:48 | ファンタジー

『Chicka Chicka Boom Boom』

アルファベットの小文字達がココナツの木に登る話。
話はナンセンスな感じですが、鮮やかな色彩のポップな絵と思わず声を出して読みたくなるようなリズミカルな英文が魅力です。
もし、小さいこと一緒に読んでいたら喜ぶと思います。
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by chirimendonnya | 2005-01-23 12:45 | 英語の絵本
あらすじ:
足が不自由になった老人サムは、長年連れ添った妻を亡くし、少し気落ちする。そんなある日、彼の前に今まで見たことのない白い犬が現れた。その犬は最初サムにしか見えず、子供達にはぼけたのではないかと怪しまれる。

数年前、『泣ける本』として話題になった本。ずっと前に買ってそのままにしておいたのをやっと読みました。

で、泣けたかというとそんなことはありませんでした。期待が大きすぎたからかもしれません。感動するには、脇役であるサムの子供達がうるさすぎます。父親を心配する気持ちはわかるけれど、反応が過剰すぎて彼らが出てくる場面は非常にいやな気持ちになりました。しかし、サムの回想や友人との場面は、年をとること、最愛の妻を亡くしたことによる切なさを強く感じ、なかなか味わいがありました。感動までは行かなかったけど、素敵な話を読んだな、という感じです。
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by chirimendonnya | 2005-01-22 21:16 | 小説

『JUMANJI』Chris Van Allsburg

今日はロビン・ウィリアムズ主演『ジュマンジ』の原作絵本をご紹介します。

ボードゲームにかかれていることが次々と現実に起こり、プレイヤーがパニックを起こすこの作品。映画はSFXをふんだんに使ったアドベンチャー映画という感じでした。次々と起こるパニックに次はどうなるかとハラハラして見たものです。

映画が動だとしたら絵本は静。モノクロのシックな色調で日常に非日常が忍び込むシュールでモダンな作品です。私は映画も好きでしたが、あの映画の原作がこんなしっとりした感じだったとは、ちょっとびっくりです。
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by chirimendonnya | 2005-01-21 10:14 | 英語の絵本
ご存じ、ハリー・ポッターシリーズの最新刊です。発売時に購入していたのですが、手元にあるという安心感からそのままになっていたのを、やっと読みました。発売から数ヶ月が経過し大体評判が出そろっているので、正直あまり期待していませんでした。それがよかったのか、思ったよりは面白かったです。個人的には前作より楽しめました。エピソードがそれなりに連続性があったからかもしれません。特に下巻の後半は面白かったと思います。

ただ、賛否両論というのもわかります。

まず、主人公のハリーが終始いらいらしていること。思春期であることに加え、魔法界でも今までとうってかわって厳しい環境に置かれたので、彼の気持ちはそれなりにわかります。特に、下巻に入ってからは痛いほどにわかります。でも、明るい話ならともかく暗い話で主人公がこうだと読んでる側は非常に疲れます。ただ、今作での出来事をバネにこれから人間的に成長するだろうと思うので、どんな大人になるか楽しみだと私は感じました。

次に、前作もそうでしたが色々とエピソードを詰め込みすぎです。もっと前ふりを短くして、早く本題に入った方がよかったように思います。巻を追うごとに長くなっていますが、週刊誌連載じゃないんだから、もう少し内容の絞り込みをして一定の長さで収める努力をしてほしいです。その一方で、長いおかげでハリーをはじめとする生徒達の成長、脇役の個性や活躍も楽しめるので、悪いことばかりでもないですが。特に、双子の登場場面は一種の息抜きで二人が出てくるのが、楽しみでした。

多少の不満もありましたが、今作には全体的に満足。次刊を楽しみに待ちたいと思います。
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by chirimendonnya | 2005-01-20 09:16 | ファンタジー